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住まいの耐震について

能登半島地震による住宅被害1万1000棟

多数の家屋が倒壊した輪島市や珠洲市では集計が進まず被害は更に拡大する模様

改めて令和6年能登半島地震により犠牲となられた方々に心よりお悔み申し上げるとともに、被災された皆様ならびにそのご家族、関係者の皆様に対してお見舞い申し上げます。

さて冒頭に記述したように地震により多くの建物が倒壊、被害を受けております。

建築基準法第1条には『この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もつて公共の福祉の増進に資することを目的とする。』と記されています。

建築基準法が守ろうとするものは家ではなく、生命です。家が倒壊し圧死・窒息死から命を守る為の最低限のルールが定められています。

大きな地震が発生する度に改正されてきた耐震基準について以下記述します。

一度は耳にしたことがあるのでないでしょうか。『旧耐震』『新耐震』

1978年の宮城県沖地震の甚大な被害を受けて1981年におこなわれた改正は、耐震基準の節目です。それに伴い、1981年5月31日までの基準は「旧耐震基準」、同年6月1日以降の耐震基準は「新耐震基準」となります。

さらに1995年の阪神淡路大震災の甚大な被害を受けて2000年には、主に木造住宅の耐震性向上を目的に、新耐震基準をさらに強化した現行の耐震基準(2000年基準)が設けられました。現在の住まいは2000年基準が最低ルールとなります。

旧耐震基準では

震度5程度の中規模の地震には耐えられるものの、それ以上の大地震では倒壊する可能性があります。

一方新耐震基準

震度5程度の中地震では軽微なひび割れ程度にとどまり損壊せず、数百年に一度の震度6強程度の大地震であっても倒壊・崩落して人が押しつぶされることなく、命を守れるだけの耐震性が備えられるようになりました

現行の耐震基準(2000年基準)では

更に耐震性能が強化されました。

耐力壁をバランスよく配置する事。(少々乱暴な言い方をすると以前は耐力壁が必要な量入っていればよいと考えていた。窓の多い南側は壁が少なく耐力壁を配置できない。一方窓の少ない北側は壁が多く沢山の耐力壁を配置できたといった具合です。)

使用する金物に詳細な規定ができた。

阪神・淡路大震災の縦揺れで、柱の突起部分であるホゾが土台の穴から飛び抜けてしまう『ホゾ抜け』による倒壊が多発し多くの建物が倒壊しました。

土台と柱、柱と梁がホゾ+金物で固定されるようになりました。

壁のみではなく床の剛性も求められるようになりました。

地盤調査が義務化されました。

いつどこで発生するかわからない地震に備え、今一度住まいの耐震について考えるきっかけになれば幸いです。

写真は以前に見学した金沢21世紀美術館です。今回の地震被害により当面の間休館中との事。復興の際には訪れたいと思います。

Copyright:金沢市

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